2024年04月09日

EMSの効果について

EMSとは


近年、筋肉を発達させるための機器としてEMSが

普及してきています。

EMS(Electrical Muscle Stimulation)とは、電気的

筋刺激のことであり特殊なパッドや導子を、対象

となる筋肉に装着して電気刺激により筋肉の収縮

を生み出し発達を狙います。

 

 

 

EMSを受けらえる場所


海外でも用いられていますが、日本国内では病院

のリハビリ室や接骨院、またはエステサロンでも

施術を受けることが可能です。

最近では様々なメーカーからEMSを搭載した市販

の機器が販売されています。健康志向の高まりが

目覚しい昨今、治療やスポーツの現場にとどまら

目的や用途に合わせて様々な施設で導入されて

います。

 

 

筋肉を発達させるメリット


運動の実施や筋肉を発達させることに関する研究

は近年多数報告されています。座り姿勢の持続時

間と死亡率や骨格筋の減弱と心臓血管障害に関連

性があることが認められています。

これらの事を背景として運動や筋肉を発達させ

るためのフィットネスが幅広い年代から注目さ

れています。

 

 

 

EMSの実際の効果


動物や人体を対象とした様々な研究が行われて

いますが、その多くでEMSに対する効果が認め

られています。

75歳以上を被験者とした研究では、大腿四頭筋

という太腿の筋肉に対して4ヶ月間介入を行っ

た結果、筋肉の断面積が約30%増加したと報告

されています。

また電気刺激の仕方に関しても様々な報告があ

り年齢や対象とする筋肉によっても異なります

が、強度は個人が許容できる強さとして、少な

くとも週に3回程度の実施を5-6週間継続する

必要があり、これによって筋肉量や機能の増加

が期待できるとされています。

 

 

 

まとめ


EMSは安全に筋肉を発達させることのできる物理

療法の一つであり、高齢化社会における大きな問

題となるサルコペニアやその他のリハビリテー

ションに対する有効な手段と考えられます。

EMSと運動を併用して行うことの効果や、刺激の

量と頻度に関しては様々な報告がされており、上

述した内容は一例に過ぎません。

大切なことは無理なく継続し、多方面から生活

様式に介入して身体を変化させる意識を持つこ

とです。

当院でもEMSを導入しており、その他の運動に

関してもアドバイスをさせて頂いております。

ご興味のある方はご相談下さい。

 

 

 

(参考文献)

1. Langeard A, Bigot L, Chastan N, Gauthier A. Does neuromuscular

    electrical stimulation training of the lower limb have functional

    effects on the elderly?: A systematic reviewExp Gerontol 2017;91:88–98.

2.Paillard T. Muscle plasticity of aged subjects in response to electrical

   stimulation training and inversion and/or limitation of the sarcopenic

   processAgeing Res Rev 2018;46:1–13.

3.Adams V. Electromyostimulation to fight atrophy and to build muscle: facts

and numbers. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2018;9(4):631-634.

 

 

この記事を書いた人

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。