2024年03月12日

肩の痛み/石灰性腱板炎

石灰性腱板炎とは


突然やってくる、強い肩の痛みに「石灰性腱板炎」があります。

いわゆる四十肩や五十肩と症状が似ている点はありますが、画像検査によって区別することができます。

石灰性腱板炎は一般的な症状ではあるものの、発生メカニズムは未だ明らかとはなっていません。

病態としてはその名の通り腱板という肩の筋肉や、その周囲の組織に石灰が付着し強い炎症を呈することで痛みを生じます。

石灰とはリン酸カルシウムが集積したアパタイト結晶のことであり、これらは骨を構成する成分の一つです。

 

 

症状


症状の特徴として顕著な痛みから腕を動かすことができなくなったり、就寝時の痛みで苦しむこともあります。

 

肩周囲に熱感を帯び、石灰沈着部を押すと強く痛みます。

また痛みは肩だけで収まらず、神経の影響や肩を動かせないことによる代償動作として、首の近くや上腕、肘の近くまで痛む

こともあります。

症状の発生は40代以降の特に女性に多いとされていて、スポーツ活動など普段の身体活動とは関連が乏しいことも特徴です。

 

 

4つの筋肉で構成される腱板 (回旋筋腱板)のうち、最も石灰が沈着しやすのが棘上筋です。

さらにこれらの症状の中には左右両側に石灰沈着を認める場合もあります。

 

 

検査


石灰沈着の評価にはレントゲンやエコーによる観察が一般的です。

 

石灰沈着の初期はレントゲンで確認できないこともある一方、エコーの場合には早期の石灰沈着も観察可能な場合が

ありますが、他の組織との区別が困難なことが多いとされています。

 

これらの画像検査で石灰沈着の様子を確認できたものの中には、一定数、無症状の症例も存在します。

そのことからも痛みの原因がどこにあるのかを、画像所見のみに依存して評価することは回避しなければなりません。

 

 

治療


認められた石灰に対しては、多くの場合そのまま経過を見ることとなります。

難治性の症例などには外科的な処置や注射などによる石灰の除去を検討する場合もありますが

石灰沈着が残存していても、痛みや関節の可動域が改善することは珍しくありません。

 

 

初期の治療は内服薬や注射などによる消炎鎮痛に努めたり、腕の重さ自体が痛みを助長させることもあるため、

三角巾などによる上肢の免荷が疼痛回避に役立つこともあります。

 

 

炎症消退後は関節の可動域制限に対して、運動療法や物理療法を積極的に取り組みます。

強い炎症が治まった後の関節がかたくなり腕が上がらない時期を拘縮期といい、この時期には関節可動域訓練を実施しますが

非常に長い治療期間を要する場合もあります。

 

↓肩関節拘縮についてはこちら↓

https://asano-kasukabe.com/blog/腕が上がらない 肩関節拘縮/

 

 

 

拘縮は時間経過によって改善する症例も一定数存在しますが、改善することなく数ヶ月経過してしまうと症状はさらに複雑化してしまうこともありますので軽視することはできません。

かたくなってしまった部分に対して、選択的に運動刺激を加えたりリラクセーションさせることが拘縮改善につながります。

ただの四十肩、五十肩として放っておけばそのうち良くなると考えず、適切な対処を心がけるようにしましょう。

 

 

最後に


当院では様々な肩の疼痛に対する施術をおこなっております。

↓当院の肩に対する治療に関してはこちら↓

https://asano-kasukabe.com/shoulder/

 

また自宅でできるセルフケアや運動療法をご指導させていただいておりので、症状でお困りの方はご相談ください。

 

 

 

この記事を書いた人

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。