2020年05月30日
足首の捻挫について
足首の捻挫、正確には足関節捻挫と言います。または足関節外側靱帯損傷という傷病名も殆ど同義語として用いられています。
そもそも「捻挫」とは端的に言えば、靱帯といわれる骨同士をつなぐバンドのような組織があり、これらに無理な力が作用して損傷する事を総じて捻挫と言います。
足首の場合、多くは内反といって足裏が内側を向くように捻る事で靭帯を傷めます。その為足首の外側に張力が加わり、上記にある外側靭帯損傷となるわけです。
症状としては外くるぶしを中心に腫れ上がり、更に顕著な症例であれば内出血なども現れて足がつけなくなる事も珍しくありません。
治療方針決定において、大切な事は靭帯の損傷がどれほどの程度かという事です。特に著しく傷つき、部分的な断裂などがある場合にはシーネやギプス等により患部の安静固定を施さなければなりません。この判断や処置が不適切な場合、足首の不安定感が残ってしまい再度同じ様な捻挫を繰り返してしまうようになります。これが一般的には「クセなる」といわれる状態かと思います。
靭帯の損傷度合いの評価にはレントゲンやMRIなど様々な画像検査で行いますが、近年エコーによる評価がスタンダードとなってきています。右の画像は正常な外側靭帯の一部をエコーにて観察したものです。当院ではこちらのエコーを用いて損傷度合いに応じた固定の処置を行っております。外傷は迅速な対応が極めて重要です。お怪我の祭には速やかにご連絡下さい。
補足・・・
適切な処置を行う事ができず不安定感など後遺症が残ってしまった場合や、固定を実施した後にも運動療法(リハビリ)が重要です。痛みが取れれば治療終了という事ではありません。
足首の後遺症や運動療法に関しては次回の内容とさせて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました。
この記事を書いた人
あさの接骨院 院長 浅野剛史
あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。