2020年06月29日
膝の成長痛 オスグッド
小学生から中学生くらいの成長期に見られる膝の痛みで
オスグッド・シュラッター病があります。
いわゆる「成長痛」と称される症状です。
症状として、お皿(膝蓋骨)の下に痛みが出現します。
また、症状が強くなると、痛む部位が出っ張るようになり腫れや赤みも現れます。
この状態まで至ると、軽く押すだけでも痛みスポーツ活動のみならず、日常生活にも支障をきたすようになります。
原因として、成長期の脆弱で未発達な骨に対する大腿四頭筋の過度な牽引力により発生します。
更なる負荷による強い出っ張りは、大腿四頭筋の付着部となる骨(脛骨粗面)自体を引き剥がすような状態に至っていると考えられます。
大腿四頭筋は、膝蓋靱帯(膝蓋腱)を介して脛骨粗面に付着します。
この膝蓋靱帯にも炎症をきたす症例が度々見受けられます。
エコー画像は、中学生の頃に軽度のオスグッド・シュラッター病を経験した成人男性のものです。
僅かですが脛骨粗面の盛り上がりが見受けられます。
このようにオスグッド・シュラッター病に対するエコー検査は脛骨粗面の剥離だけでなく膝蓋靱帯への症状も評価が可能です。
競技はサッカー、野球、陸上、バスケットなど、成長期に行われる様々なスポーツで発生します。
男性に好発しますが、臨床上、女性の症例も珍しくはありません。
お伝えしてきたように、この症状で大切なのは大腿四頭筋の牽引力をいかに軽減させるかです。
トレーニングで硬くなった大腿四頭筋は脛骨粗面への牽引力を高めます。
そこで重要になってくるのがストレッチです。
写真のように立ったまま簡単に行うこともできますし、仰向けでじっくり伸ばすとさらに効果的です。
それでも頑固な症状ですので、時には運動量を抑え物理療法などの治療を必要とします。
また、大腿四頭筋サポートのテーピングやオスグッド専用のサポーターも存在します。
これらを症状や状況に合わせて使い分けながら、上手に付き合うことが自分自身のプレーやパフォーマンスを低下させない事につながるのです。
オスグッドに限らず、スポーツによる痛みやケガでお困りの方はご相談下さい。
競技復帰までの期間やそれ以降もしっかりサポートさせて頂きます。
この記事を書いた人
あさの接骨院 院長 浅野剛史
あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。