2020年07月10日

膝の水 クセになる? 関節水腫

「膝に水が溜まる」という症状は、多くの方が耳にされた事のある症状のひ

とつではないでしょうか。

 

しかし、正常な膝にもごく僅かですが水は存在しています。

 

 

溜まる水を「関節液」と言います。

 

症状によっては、関節液に血液が混ざったり、白く混濁したりする場合などもあります。

 

これらの関節液は膝蓋上嚢(しつがいじょうのう)という関節を包む袋に貯留します。

 

 

では、なぜ膝に関節液が貯留するのか。

 

理由は関節で発生する炎症です。

 

半月板損傷、関節リウマチ、変形性膝関節症・・・他にも関節で炎症を引き起こし関節液を貯留させる症状は多くあります。

そして膝に関節液が貯留した状態を「関節水腫」といます。

 

 

 

 

膝の水にまつわる事で、「水を抜くとクセになる」というのもよく聞かれる事です。

 

確かに顕著な関節水腫の場合、医師により穿刺(注射器で関節液を吸引)する事があります。

 

しかし、これによってクセになる」という事はありません。

 

上記の通り、様々な疾患による炎症が関節水腫へと繋がる為、それら原因疾患への対処がなされない限り関節水腫は繰り返されることになります。

 

これがいわゆる「クセ」といわれる状態だと考えられます。

 

 

注射器による穿刺は、やはり痛みを伴います。

 

しかし、膝に水が溜まってしまったからと言って、必ず穿刺しなければならないわけではありません。

 

 

膝の曲げ伸ばしや日常生活に支障のない程度であれば様子をみて問題ありません。

 

時間の経過と共に消退していく場合もありますし、本来、関節の中は非常に清潔な場所ですので外部からの侵入は極力回避すべきでしょう。

 

 

 

また関節水腫消退に対し、物理療法弾性包帯などでの圧迫なども効果的な場合があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関節水腫の有無は徒手的に触れることで感じられる場合もあり、エコーではより詳細な情報を得る事ができます。

 

 

以前、関節水腫の指摘を受けられた方やご自身の膝にご心配がある方はご相談下さい。

この記事を書いた人

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。