2020年07月17日

有痛生外脛骨障害 頑固な痛み

人の体には時々「過剰骨」といわれる余分な骨が存在する事があります。

 

その代表的なものが「外脛骨」です。

 

外脛骨は15%程度の人に存在するというデータがあり、決して珍しいものではありません。

 

 

 

 

外脛骨は足の舟状骨の近くにあり、それ自体にも様々なタイプがあります。

 

 

舟状骨に付着する後脛骨筋の中に包まれているタイプ舟状骨と一体化しているタイプなどです。

 

最も痛みが発生し易いのは、舟状骨と線維や軟骨でつながっているタイプだと考えられており、臨床上もそのように感じます。

 

 

 

 

好発年齢若年層で、特に女性に多いとされています。

 

活動生が高い年齢層である事は大きな理由の一つですが、具体的なケースとして跳躍からの着地足首の捻挫に伴って発症する事がしばしば見受けられます。

 

 

しかし、全ての症例がこの限りではなく、成人期以降でも靴などの圧迫によって症状が現れる場合もあります。

 

 

 

 

外脛骨の存在はレントゲンエコーによって判断します。

 

 

こちらは趣味でサッカーをしている、成人男性の外脛骨です。

上記の通り、捻挫に伴い有痛生外脛骨を繰り返しています。

 

 

この方の外脛骨も、痛みが発生し易い舟状骨と線維性組織でつながっているタイプのようです。

 

 

 

 

人の足はアーチ(土踏まず)を形成していますが、有痛性外脛骨を発症する多くの方はそのアーチが低く、いわゆる扁平足といわれる状態を認めます。

 

 

 

 

扁平足の足は内側に傾斜し易い状態となり、有痛生外脛骨の発生率を高める要因の一つとなります。

 

 

 

 

 

 

それでは、有痛性外脛骨に対する具体的な治療や対処を紹介します。

 

土踏まずを形成するためのインソールテーピングはポピュラーな処置です。

 

 

 

 

扁平足を改善すべく足裏の筋肉を鍛える為、ボードやタオル使ったエクササイズ等も有効です。

 

 

 

物理療法としては、当院でも導入しているLIPUSなどが効果的です。

 

何れにしても、外脛骨の存在は痛みを繰り返す原因にとなり、様々な場面で発症します。

 

治療法も多岐にわたる為、これらの症状でお悩みの方、または今後の発症が心配な方も是非ご相談下さい。

この記事を書いた人

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院 院長 浅野剛史

あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。