2021年02月15日
成長期の股関節痛 グローインペイン
成長期のアスリートで股関節(鼠径部)の痛みを訴える症状が頻繁に存在します。
これらを総称してグローインペインまたは鼠径部痛症候群といい、サッカーを代表に陸上など走行の多い競技やキックを原因として痛みを発症させます。
上記の通り鼠径部周囲の痛みに対する総称であり、痛みの原因となる筋肉や組織は単一ではありません。
発症メカニズムとしてはキック動作時に股関節を後ろへ引くバックスイング(伸展)で、その反力によりボールなどを蹴りますが股関節の柔軟性が乏しい場合、伸展動作が不十分となり必要以上に股関節前面の筋肉が出力を求められる事となり痛みが発症します。
その他にも軸となる反対側の股関節、骨盤周囲の筋力不足の場合も同様に蹴り足側股関節前面の筋肉が過剰収縮する事で痛みの発生因子となります。
グローインペンインは多くの場合レントゲン上では所見が認められない事が多い症状ですが、一度痛みが出現すると頑固に症状が残存し侮ることのできない症状です。
また痛みによってキックやランニングフォームを変えてしまい、競技パフォーマンスの低下を招く事もしばしば見受けられます。
対処として股関節周囲の筋肉である内転筋群や大腿四頭筋、殿筋群のストレッチ等にて柔軟性を獲得し股関節伸展可動域を向上させる事と反対側の骨盤周囲筋を強化して軸としての安定性を得る事がとても重要です。
グローインペインは幅広い年齢と競技でみられる症状であり、放置すると時に恥骨など骨にも影響を及ぼしかねません。
これらの痛みで思うように競技を行う事できない方は速やかに治療を開始して下さい。
当院では運動療法を積極的に取り入れており自身で行うことのできるストレッチや筋力トレーニングをご指導させて頂きます。
お気軽にご相談下さい。
この記事を書いた人
あさの接骨院 院長 浅野剛史
あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。