2025年03月15日
腰痛の原因となる筋肉/多裂筋
ひと口に腰痛といっても、その種類は様々です。
そんな数ある腰痛の原因となる筋肉に「多裂筋」
があります。
腰痛において多裂筋は深く関連していると考え
られています。
多裂筋とは
多裂筋は背骨(脊柱)につく長い筋肉です。
機能として脊柱の安定性を担い、体幹を
後ろに反らせる動き(伸展)や横に倒した
り回旋させる動作を生じさせます。
多裂筋が関連する腰痛
多裂筋が関連する腰痛の特徴として、立ってい
る姿勢が持続することで痛みが増悪したり、下
の物を拾う際などの前屈み動作、またはその姿
勢からの起き上がる動作で痛みを感じる場合な
どは、多裂筋が影響している可能性が考えられ
ます。
当然ながら、複合的な要因で生じている腰痛も
多数存在するため、上記のみの症状で多裂筋が
原因であると判断できるものではありません。
しかしながら、他の原因が考えられる腰痛にお
いても多裂筋にへの影響を考慮した治療方針は
重要であると考えられます。
腰痛と多裂筋の関係を示す報告
Hidesらの研究では、様々な腰痛患者と健常者
の計77名の多裂筋を超音波画像を用いて評価す
る実験を行いました。
結果として、腰痛患者の多裂筋は健常者に比べ
31%も萎縮していたことが報告されました。
また、次の研究では腰痛患者39名を投薬治療の
みを行うグループと投薬治療と多裂筋に対する
運動療法を混合で行うグルーに分けて10週間後
の多裂筋の回復状態を観察する実験を行いまし
た。
結果として、運動療法混合群では多裂筋の回復
が認められたのに対し投薬治療群では減少した
ままでした。
これらの結果から、Hidesらは多裂筋による筋
肉のサポートが欠如していることにより、腰痛
の再発を誘因すると結論付けています。
まとめ
腰痛と多裂筋は深く関係しています。
上述した研究結果からも、腰痛治療において多
裂筋の機能改善を目的とした運動療法の併用は
有効性が高いものと考えられます。
咳やくしゃみなど、日常生活での何気ない動作
で自覚する腰痛にも影響している多裂筋に介入
した治療方針が重要です。
当院での腰痛治療はこちら↓
https://asano-kasukabe.com/waist/
【参考文献】
(1)Hides JA, Stokes MJ, Saide M, Jull GA, Cooper DH.
Evidence of lumbar multifidus muscle wasting
ipsilateral to symptoms in patients with acute/
subacute low back pain. Spine (Phila Pa 1976).
1994 ;19(2):165-72.
(2)Hides JA, Richardson CA, Jull GA. Multifidus muscle
recovery is not automatic after resolution of acute,
first-episode low back pain. Spine (Phila Pa 1976).
1996 ;21(23):2763-9.
この記事を書いた人

あさの接骨院 院長 浅野剛史
あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。